このレビューはネタバレを含みます
いや〜、ものすごく作り込まれた作品で観た甲斐がありました！
実は今回はギリギリネタバレにならない程度の解説を読んでから観ました、なんかその方が楽しめそうだったので。
上↔下の物理的な行き来や階層の表現とかに注目してみるととても面白かった。
あの雨の日に彼が階段を降りるのを躊躇した部分とか、我々に見えている以上の意図があるんだろうな、とか。
あと個人的に唸ったのが、夫婦の「奥様は金持ちなのに優しい」「金持ちだから優しいんだよ」というやりとり。そうだよねえ…と。
そもそもそういう余裕がないとさすがに「家政婦さんよく食べるんだよね」じゃ済まないと思う笑
その程度は誤差の範囲と無視できる優しさと大らかさもネックだよね、と思ってました。
ただ、ラストシーンのあれがあくまでも想像で現実にはまだ半地下にいたことを考えると、『どれだけ反発しても取り繕っても階層から逃れることはできない』みたいなメッセージにも見えて、問題提起のようだけど希望があるわけではないな、と複雑な気持ちになりました。
せっかくだからモノクロ版観ようかな。
