このレビューはネタバレを含みます
いやもうこんなに完璧なのはずるいよ
ズルくね?
最初は人間喜劇としてよくできていて余裕で笑っていられるんだけど、そこから考えもつかなかったようなビヨンドの世界へ連れて、いやいやいやまさかまさかと思っているうちにとんでもないところへ連れて行かれる。
でもこれやっぱり最初から最後まで人間喜劇なんだろうなと思わされる。何だこれ?何言ってんだろ?
よく考えるとずっとありえないことが起きてるんだけどキッチリ辻褄が合ってるんだよな
登場人物にキッチリ感情移入もできるし脚本に破綻なんて一ミリも無いし、でもあり得ないと思ってしまうんだよな
んな、アホなとどこか笑えてしまう。
今までの映画に無い感じというか
ニュースをみている時に近い感じがある。
見出しはんなアホなことするやつおるんかよと思っていてもよくよく聞いてみるとそういう事があったのかと思えてしまう。
何かを起こす人というか人間ってそんなものなのかもしれない
合理的ではないびっくら仰天する事を切実な思いで起こす生き物なのかもしれない
なんか笑えるんだけど切ないんだよ人の起こす事って
この作品は映画でそれをやってしまった感じ、あり得ないそれがまさにリアルでありなによりもおもしろく極上の人間ドラマなんだろうなと
人間ドラマを描かせたらナンバーワンなんじゃ無いかな?ポンジュノは
もう映画の中身的な話でもしたいむちゃくちゃあってでもそれは全シーン話さなきゃ足りないから結局全部全部全部よかったと言っておきます。良かった!
なかでも中盤の豪雨のシーンはよかった。
ポンジュノ映画でああいう暗闇の街並みをダイナミックに登場人物が走るシーンはよく出てくるんだけど今回のシーンはそのさらなる進化系というか
1番映画的に輝いていたシーンでうっとりさせられてしまった。そこに映るのはこれ以上ない程に悲しいシーンなのに…
おそらくポンジュノ作品の中で個人的にベストだと思います。(観てない作品もあるけど)
今年初めにいきなりベストが来てしまいました。
これは本当に観た方がいい大傑作でした。