韓国の格差社会をテーマにした映画。日本の「万引き家族」が引き合いに出されるけど、こちらはテーマを格差に絞っていて、とても分かりやすい。私はパラサイトの方がシンプルで好きです。
なるほどこれは話題になる訳だと思った。
半地下の家と金持ちの豪邸は坂道と階段を経て辿り着くようになっていて、その他にも色んな箇所で下と上の関係がメタファーとして示されている。言うまでもなく地下室も下。
劇中でも何度も「メタファー」の言葉が出てくる。半地下家族が飲んでいるお酒の種類、やけに話されるインスタントラーメンに韓牛なんかは分かりやすかったけど、もっともっと気付かないところにメタファーが散りばめられていたと思う。臭いなんかもそうで、観る側は意識しなくてもメタファーによって格差が刷り込まれる。
メタファーとはちょっと違うけど息子の絵やゴキブリの話、一線を越えないことなんかは伏線かな。伏線も沢山あるんだろうなぁ。
ラストは説明が助長すぎたけど、結局言いたいことは、っていうのが分かりやすかった。全体としてとてもシンプルでかつ作り込まれているのが伝わってきて良い映画でした。
時計回りで噴き出しそうになったの私だけじゃなくてよかった…