初めてのポン・ジュノ作品
めっっちゃめちゃ面白かった
とにかく些細なセンスが抜群で、コメディではないんだけど細かい笑いが散りばめられてて、思わずニヤついてしまうシーンがたっくさん
地下に降りたら棚を動かそうと奮闘してる姿とか笑
少しだけわざとらしいというかあざとさを感じる演技は韓国の演技における主流なのかな
人との関わり方というか距離感が日本とは少し違ってるのもとても興味深い
韓国作品は新感染くらいしか観てなく、所謂韓国ドラマとかには興味ないけどこれをきっかけに掘り下げていくのもいいかもしれない
韓国の過酷な格差がテーマのはずなのに重くなりすぎず、でも決して誤魔化しはせず真正面から取り組む真摯さも見て取れる
貧しいからこそ生きるために獲得した強かさは豊かな人たちにはなくて、だからこそパラサイトされたんだけど、やっぱり力はないから雨がどんどん下っていって下々の民達の生活を破壊する反面、そんなこと想像も出来ず青空を噛み締める金持ちの対比はかなり印象的
極め付けはラストシーン
人によって解釈は変わると思うけど、自分は人は初めからいる環境を簡単には抜け出せないことを象徴してるのでは、と捉えた
体育館で父親が無計画の意味を語ってるシーンもあったけどあれは敗者の発想であって
実行する力、計画する知能がないと帰ってくる場所は同じになってしまう
貧しい人は物質的な貧しさ以上に貧しさから抜け出すのに必要な知性や判断力を奪い取られているために格差は是正されないことを示しているのではないでしょうか
