このレビューはネタバレを含みます
この内容をエンターテイメントにしてしまう監督の手腕よ!!
抜群のテンポ。愚かしく愛おしい人間の営み。こもった臭いがただよってくる画面もすごい。。
予告編にミスリードされて2つの家族の物語だと思っていたため、後半は全く予測しておらずゾッとする展開。なのに笑ってしまう。なんというバランス!
分断された社会で、半地下から地下へ転がるのはいとも容易く、半地下から地上への道は果てしなく遠くて。
ラストで希望を持つ彼の姿に、「実現しない妄想だ」と思ってしまう自分が哀しいな。
時折、画面を超えてこちらを見つめているような視線があり、刺されるような気持ちになった。
完全に世界照準の映画でした。