しんどかったな、登場人物の誰かを強く嫌いになることも、深く感情移入することもできなかった。かといって客観視して観れるほど、単純に社会性が描かれていなくて、もっと日常的でもっとリアリティに溢れている作品だった。
ただ、お父さんだけには終盤になるにつれ激しいまでの感情移入をした。展開だって、描きたいことだって、素晴らしいんだけど、ただただこの映画を観続けていることがしんどかった。相性が良かったとは言えない。彼らのうち、どれにもなりたくないと思う自分はどこへ向かえばいいのかと。
だれだって悪人じゃないんだよ、でも全員不幸なんだよ、不幸を招いているのは無知と不誠実と貧困と圧倒的なヒエラルキー、、悲しくなる
妹がトイレでタバコを吸うシーン、あの顔、あの姿勢、生きていた。頭にこびりつく。みんなあの顔がしたいんだろうな。
あと、石の表現を噛みしめるには自分はまだ未熟だとも思わされた。