韓国版バニラトラックの熱い活躍を見逃すな。
アクション映画としてはそれなりに面白い。カン・ドンウォン（今年2021年で40歳ってマジかよ）のジョン・ウィック風ライフル捌きは様になっているし、終盤のカーチェイスも完全に「マッドマックス」だけどスピード感や迫力はある。ただ「マッドマックス」リスペクトなら車はCGじゃなくて本物を使ってほしかったのが本音。あまりにも軽すぎる車の動きが気になって気になって。
でゾンビ映画としては全然ダメ。前作はゾンビ（感染者）がちゃんと脅威となってて、人間VS感染者の戦いをしっかり描いていたのが良かったのに、今回はただのモブキャラやお邪魔アイテム程度の存在でしかない。俺は人間VS感染者のもっとエグいのが観たかったのにガッカリだよ。
ストーリーやキャラクターについても、いい塩梅だった前作に比べると恐ろしく雑。631部隊のソ大尉はともかく、それ以外の面々がただクレイジーなだけで、ド腐れファッキンゴキブリカス野郎ことバス会社常務程ムカつかず、記憶にすら残らない。あと母親の件も強引過ぎて泣かせるためだけの存在にしか感じられなかった。
そして何よりラストの演出がクド過ぎる。前作でもちょっとクドさを感じたけど、まさか尺・ねちっこさ共にグレードアップしてくるとは。
