不倫した男女それぞれの子供である女子高生二人メインに描く群青劇。
不倫の末に生まれ出た
息も絶え絶えの小さな生命体へ
彼女たち二人はそうっと呼びかける。
ねぇ、生きてくのは大変よ、
覚悟はできてる?
これってまるで自分達に言い聞かせてるみたいだ。
未成年だからってことで
世間に満足に扱ってもらえない不甲斐のなさ、
それゆえの、どこに向けたらいいのかわからない憤り。
愚かで滑稽な大人たち。だけどその庇護下に置かれる自分。やっぱり不甲斐ない。
そんな大人たちを許す社会は絶望的。
どれも思春期真っ只中な生きづらさの要因であり、これに苦しみながらも立ち向かう彼女たちの心境をなぞらえている。
ラストの行動には、彼女たち自らが投げかけた質問に対する強い決意の現れに見えて仕方がない。
あと、この作品がいいなと思ったのは、
彼女たちの目線だけじゃなくて
大人の事情や苦悩も映している所であり、
それがはじめに群青劇と括った理由。
ちゃーんとお灸がわりにスカッとさせてくれるシーンもあるのでご安心を笑