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パブリック 図書館の奇跡のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

パブリック 図書館の奇跡(2018年製作の映画)
3.3
青春スターだったエミリオ・エステベスが、監督・脚本・製作・主演した社会派ヒューマン・ドラマ。
原題:The Public (2018)

オハイオ州シンシナティ。記録的大寒波の影響で、市の緊急シェルターが満杯になり、路上ではホームレスの凍死者が目立つようになる。
そこで、日中に公共図書館をいつも利用しているホームレスのジャクソン( マイケル・ケネス・ウィリアムズ)ら約70人は、終了時間を過ぎても図書館に留まることにする。
図書館員スチュアート(エミリオ・エステヴェス)は、人道的立場から図書館を封鎖し、ホームレスと行動を共にする。
“厳寒期の間、図書館をシェルターとして解放するか、別の施設を提供すること”を平和的に希望していたが、次期市長選に野心を燃やす検察官(クリスチャン・スレーター)や視聴率稼ぎのため事実と異なる報道をする地元テレビ局のレポーター( ガブリエル・ユニオン )らによって、スチュワートは人質を取って立て込もった危険人物とみなされてしまう…

やがて、不法占拠と警察への抵抗で機動隊の突入が避けられないと判断したスチュワートたちはある行動をとるが、それは見てのお楽しみ。

~他の登場人物~
・市警の交渉人で、息子が失踪中の刑事(アレック・ボールドウィン )
・みずからホームレスの中に入る図書館長(ジェフリー・ライト)
・図書館職員(ジェナ・マローン)
・スチュワートが住むアパートの隣人兼管理人(テイラー・シリング)

「本と人間が好き。このこの二つが好きなら、あなたは図書館員に向いている」
「声を上げろ  "Make A Noise"」
「公共図書館は、この国の民主主義の最後の砦だ」

スタインベックの「怒りの葡萄」の一節が引用され、ジョニー・キャッシュの"I Can See Clearly Now "も歌われます。
テーマは良いが、人物の掘り下げ方が弱く、散漫な展開でサスペンス感が乏しいのが残念。
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