ぽん

ストックホルム・ケースのぽんのネタバレレビュー・内容・結末

ストックホルム・ケース(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

フォロワーさんのお薦めで鑑賞。いいですね~、心優しき小悪党のイーサン・ホーク。
ストックホルム症候群の語源となったスウェーデンの銀行強盗人質立てこもり事件が元ネタ。被害者が犯人に共感して親しみを覚えてしまう心理状態を言う訳ですが、まぁフツーに納得できますね。脚色もあるだろうけど警察の方が非情で、人質のケアより事件解決を優先しようとするのだからそりゃ信用ならんです。で、この映画の場合は犯人がイーサン・ホークだもの。最初に銀行に入ってくる時からお年寄りのためにドア押さえてあげたりして、イイ人に決まってる。

どなたかのレビューでもありましたが、コーエン兄弟風味のクライム・コメディという感じ。ヘッポコ・イーサンの杜撰な計画はグダグダだけど、気が付けば「頑張れっ!」って心の中で拳握って応援してる自分がいる。絶対うまくいくハズないよなと思いながら。笑
警察との攻防や首相との交渉など、事件の推移はそれなりに興味深くドラマの起伏もあるのですが、全体にのんびりムードで緊迫感に欠けるので、人によっては物足りなさを感じるかも。自分はイーサン見てるだけで楽しかったけど。人質の女の子が生理になっちゃった時、警察に向って「緊急事態だ、クララが出血してる、タンポンくれよ」って可愛いすぎるでしょ。ひと通り要求を言ったあと「サンキュー」って言ってバタバタ走って戻る姿も可愛かった。生理のことなんて全然分からないだろうに、ちゃんと女性の“緊急事態”だと理解して速攻で対応してくれるってイイ人過ぎる。人質じゃなくても惚れる。つーかイーサンだから惚れる。

でも、人質のノオミ・パラスがイーサンを好きになってしまったのは、彼の優しさもあるけど吊り橋効果もあったのかなと思ったり。いずれにせよ人のココロは不思議なもの。
なかなか面白かったです。
ぽん

ぽん