ゆみモン

おとうとのゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

おとうと(2009年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

エンドロールの最後の方に「市川崑監督に捧ぐ」…とかあったが、市川崑監督の作品(姉・岸惠子、弟・川口浩)と同じ幸田文原作の「おとうと」なのだろうか?
放蕩弟が病で早逝するのは同じだが…。

山田洋次監督は、渥美清の死後、寅さんシリーズが終わってしまっても、やはりこういう風来坊の兄弟がいる話を撮りたかったのだろうか?

どんなに迷惑をかけられても、実の親子や姉弟はやはり簡単に絶縁することはできないのだろう。

笑福亭鶴瓶演じる弟の最期のシーンは、病人メイクだけではない鶴瓶のキャラクター作り込みや熱演が良かった。

吉永小百合は、美しくしっかり者の姉にふさわしいが、いくつか違和感があった。
①蒼井優と親子の感じがあまりしなかった。年廻りはいいし、容貌の雰囲気も似ているのに、親子にしては何故かよそよそしい感じがした。
②普段は標準語を話し、弟と話す時は大阪弁になるが、その大阪弁が中途半端な気がした。

弟が最期を過ごしたホスピス?の職員など、脇役・ちょい役のキャスティングも良かった。

義母役の加藤治子はさすがだった。