ものすごく好きになれそうで惜しかった映画ゆえ、魂で書かせていただきます
伊藤英明演じる主人公は本当にフィギュアを愛しているのか?最後までそう見えなかった。芝居が拙いのは千歩譲ってご愛嬌だとして、役に熱量を持たしてあげることは出来なかったんだろうか。エンドロールに出てくる実際のマニア達の方がよっぽど熱く語ってるじゃないの。せめてその30%の熱量でもあれば、主人公に可愛げを覚えることが出来たんだけど。致命的でしょう、この題材でそれが見えないのは。だから途中ただただ嫌な奴にしか見えない瞬間あったよ。そもそもこの頃の伊藤英明の人相自体が良くないし。根本的にはミスキャストだと思うけど、演出次第でもう少し愛着湧かせられたって絶対。あと小関裕太のファッションがあの頃の砂原良徳すぎるって絶対。
ブリスターパッケージを開けられない気持ちは分かります、僕もそうです。10体持ってるんですけど、全部開けないまま部屋に飾ってます。スターウォーズとトランスフォーマーと猿の惑星とアイアン・メイデンのエディとシン・リジィのフィル・ライノットのフィギュアをね。ブリスターというのはね、やっぱり通常のBOXパッケージにはない魔力があるんですね。台紙もアートになっていて、総体がポップカルチャーとしてあまりにも完成されすぎてるんです。家の壁にポスターを貼るような、いわば1つのインテリア、ファッション的な要素が存在するんすよ。でもブリスターは1回開けたらもう元には戻せない構造でね。その壁をぶち破って実際に中身のフィギュアを手に取る感動というのは相当のモノがあると思いますよ。俺出来ひんもん。やってみたいもん。
一般的にブリスターフィギュアというのはね、バンダイが売ってるようなリアル造形の可動フィギュアとは違って、いかにもアメリカンでバタ臭くユル〜い造形で関節もほとんどないわけですよ、ア、ちなみにケナー社のそれが一番分かりやすい例なんですけどね。ぜひ検索してみてください。で、それ故にカッコイイ箱のまま飾るのが成立し得るんだけど、だからこそ逆にね、あのロクに動きもしない緩造形のフィギュアを手に取って眺める、腕や足なんかを動かしてみる、そうするとS.H.フィギュアーツ(これは先述のバンダイがリリースしてるシリーズですね)でどんなにカッコイイポーズを決めたとしても決して得られない温もりと興奮があるはずなんですよ!いや確かに、温もりという点ではウルトラマンで有名な日本のブルマァク社の造形も負けてないではないか、そういった声も当然あると思います。よく分かります確かにそうです、あれは温もりの塊です。しかし!海外のブリスターフィギュアはさっきも言ったけどカルチャー感が段違いなんすよ!カッケェのよ、そのブリスター周りの空間だけ、ちっちゃいUSJになってんのよ。んでそのちっちゃいUSJをいっぱい集めたらどうなると思う?そうやん、でっかいUSJなるやん、部屋ユニバなるやんか。ユニバ住めたら最高やんか。だから、集めるんやんか!
伊藤英明、これや。たった10体しか持ってない俺でもこんだけ喋れんねんぞ、かかってこいや