kaminarigoro2

見えない目撃者のkaminarigoro2のネタバレレビュー・内容・結末

見えない目撃者(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

近年元気がなかった邦画の中で、
「おおっ!」と思った1作。
グロい描写も逃げてないし、吉岡里帆さんの目を開いた盲目の演技もかなり上手かったと思う。
また、細やかに気を配った演出が随所に見られて、
例えば、犯人の猟奇性が示されるくだり…

本作の事件と類似する過去の猟奇殺人事件の元担当刑事を訪ねて聞き込みを始める。
「当時、目撃者の高校生が偶然現場を撮影してて…」
「そういえば、何か変だったんだよなぁ」
「人を切り刻む場面をズームしてたんだよ」

犯人の顔も声もこの時点ではわからないんだけど、
このやり取りと映像の「ズーム」だけで、この撮影者が異常な癖の持ち主であることがわかる、観ていてゾッとする、素晴らしい演出だったと思う。

スローモーションの使い方も的確で、
犠牲となった女子高生4名を発見するシーン。
明らかに映画のテンションが変わる。まさにスイッチ的な役割で非常に効果的にスローが使用されてます。

そりゃあツッコミどころを挙げれば色々あるけど、
ジャンル映画にはつきものだし、それを差し引いても
緊張感のあるサスペンス・スリラーとして十分過ぎる面白さがあると思ってます!

邦画も捨てたもんじゃない!