マル暴の大森南朋とヤクザの染谷将太が組んで麻薬を横取りし罪をシャブ中ヒロイン小西桜子に擦りつけようと計画していた。脳腫瘍と診断されヤケになっていたボクサー窪田正孝は大森南朋を殴り飛ばしたことから、小西桜子との逃避行が始まる。逃げる窪田正孝と小西桜子、追う大森南朋と染谷将太にヤクザや中国マフィアも追いかけてくるという、三池崇史版『トゥルー・ロマンス』みたいなやつ。
冒頭からボクシングとのクロスカッティングで生首が転がるなど、ノリは『漂流街』みたいなノリで、繁華街から話が始まり異常者がたくさん出てきてワチャワチャやる感じ。窪田正孝と小西桜子のキャラが劇中では比較的弱く、正直あまり興味を持っているようには思えてこない。車に散らばった麻薬に我慢できないシャブ中ヒロインには笑ったけど。実質大森南朋と染谷将太が主役であり、そこに異常な人物が絡んでくる。生理で興奮する中国人殺し屋とか、『漂流街』以外にも『不動』や『DEAD OR ALIVE』みを感じる。
ただしベッキーはスベっているというかなんか痛さすらあったのは、演技力があのキャラで笑いを生み出すという域に達してないというか、別に女優というワケではないのに求められるハードルが高い過ぎないかと思った。そのせいでなんか笑い者にもなっているように思えてくる。