社会のダストダス

初恋の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

初恋(2020年製作の映画)
3.3
三池崇史監督の作品はあまり見たことが無いけど、今までハマった試しが無かったので(失礼)、フィルマで高評価レビューをたくさん見かけていても劇場に観に行くのは若干躊躇していた。
結論から言うとめちゃくちゃ面白かった、個人的には今年の邦画暫定一位か。観る前も観た後も、なぜタイトルが「初恋」なのかが若干腑に落ちないが。

天涯孤独ながらボクサーとして活躍する葛城レオ(窪田正孝)は、ある日負けるはずのない相手にKO負けを喫し、試合後の診断で余命幾ばくもないことを宣告される。自暴自棄になったレオは街で追われている少女モニカ(小西桜子)を助けたことからならず者たちの争いに巻き込まれていく。

極道に警察、中華マフィア…人がどんどん死んでいくが観ていて元気になれる映画(表現が適切かは置いといて)。登場人物たちがみんなトチ狂っており、中でもヤクザの若衆・加瀬(染谷将太)と彼氏を殺られて復讐に燃えるジュリ(ベッキー)のインパクトが凄まじい。

映画のタイトルに似合わず、首が飛んでいったりと最早コメディ要素の一つとして人が死んでいく描写が多いので、苦手な人は注意が必要。ゲーム「龍が如く」シリーズが好きだった自分は、終始ニコニコ(*^_^*)しながら観ていられた(同監督の『劇場版・龍が如く』はあまり好きじゃなかったが)。

三池監督初のラブストーリーということだが「殺し愛」という意味では間違ってない…と言うよりいつも通りか。