社会のダストダス

Apple Original Films『ウルフズ』の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

3.8
おじさんたちのアイドル映画。

イケオジ界の頂点に君臨するジョージ・クルーニーとブラッド・ピット主演のAppleオリジナル作品。劇場公開されるような雰囲気だった気がするけど、結局配信オンリーになっているのかなこれは、まあいいか別に。

ジョージ・クルーニー演じるプロのもみ消し屋(フィクサー)が、依頼を受けてホテルにやってくると、ブラピが演じているもう一人のフィクサーと鉢合わせ。別々の依頼人により呼び出された彼らは、不本意ながら協力して死体処理に当たることになる。

主役二人は名称不明なので(名前はあるだろうけど、どちらも自己紹介してない)、観ている側としては彼らをジョージ・クルーニーとブラピと呼ぶことしかできない。本人たちは至ってシリアスでハードボイルドなつもりでも、おじさんたちのこだわりが面倒くさくてほぼコメディ。

処理していた死体が早々に生き返り(!?)、さらにはパンイチで逃亡。真冬のニューヨークを進撃の巨人の奇行種みたいに爆走するオースティン・エイブラムス。ブリーフと靴下だけという紳士スタイルながら、アラ還のブラピもなかなか追いつけない。長回し&早口でこうなった経緯を説明するシーンはお見事。

年頃のおじさん達が年甲斐もなく街を駆けずり回るけど、流石に突き蹴りは厳しい年齢になってきたのかドンパチ要素は少なめ、渋いイケオジの会話シーンがメイン、そこにラリった青年が混入し化学反応を起こす。

内容はAppleTVによくある、どれも水準よりちょい上の丁度いい感じの作品だけど、おじさん達のカリスマは圧倒的。