幼い依頼人のサラミ山カルパスのネタバレレビュー・内容・結末

実話ベース。

親権によって「児童虐待をする親」が守られ、その一刻を争う問題に第三者はなかなか介入できないという法への問題提起が根底にあるのが良かった。日本で言うところの児童相談所が同じ状態で、こういった虐待死事件が起きた時に「なんで児相はもっと早く介入しなかったんだ！」と罵るのは簡単だが、人々は現実的に介入しにくい構造に目を向ける必要がある。我が家の近所でも、たまに子どもの泣き声×母親の甲高い声が聞こえるが、子育てしていればそのような状況になることはいくらでもあるだろうし、実は本作のような「分かりやすい虐待」はそう多くないのではないかと思う。「傍観者は有罪」という意識を持って生きていくしかない。