2018年のウクライナ・ドネツク州の小さな村周辺が舞台。
ウクライナ政府軍に潜り込んだ分離派(親露派ってことかな?)のスパイを探すのだが、これがなかなか見つからない。
このサスペンス的要素は普通な仕上がりなんだけど、本作一番の驚きは今現在も進行形であるウクライナ問題の複雑さである。
今年3月のロシアによるウクライナ侵攻は私達にも構図がわかりやすかった。しかし、それ以前のクリミア併合も含めて対露だけではないウクライナ内部における複雑な対立があったことが本作で描かれている。もちろん、ウクライナ寄りのバイアスがかかっていることは解っているが3月から今尚休戦の糸口すら見えない事情を感じさせる。
映画としてはけっこうザルザルな仕上がりで、工兵隊として部隊に潜り込んだ政府軍の諜報部が工兵隊に見えないぐらいイカついんですけど。どう見ても特殊部隊やん。
あとねー、これは私の不勉強なんだけどウクライナ語とロシア語の両方出てきてたと思うのだが字幕で区別がつかないので耳に頼るしかなくて。字幕でもなんか区別してあったら良かったかなー。
なによりもね、邦題がイケてないんですよ…。バンデラスって、バンデラスってさー。
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