まさなつ

燃ゆる女の肖像のまさなつのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.1
ずっと貴方を見てる。貴方の全てを、、。

この作品の様に、印象的な海辺、美しい映像、女の生き様、という組み合わせで印象深い作品と言えば「ライアンの娘」と「ピアノ・レッスン」が思い浮かびます。

それぞれ男が描く女と、女が描く女の違いはありますが、そういう意味では、この作品は「ピアノ・レッスン」に近いのかもしれません?そう言えば、あの作品も写真一枚で嫁に来た女性の話でした。ただ、あちらがマイケル・ナイマンの曲とともに激しさが出ていましたが、こちらはあくまで静かで抑え気味。

共通しているのは、女であるが故に様々な制約に縛られ、自分の意思で動けないもどかしさに苦悩すること。

どこまでも広くて大きな海は、自由への憧れの象徴でしょうか、、。

抗えない運命に抑圧された中で、本当の愛を知るひととき。その一瞬の輝きを胸に、その後の長い日々を生きる切なさ。

それが溢れ出すラストに、胸を締め付けられました。素晴らしい。
まさなつ

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