ずっと貴方を見てる。貴方の全てを、、。
この作品の様に、印象的な海辺、美しい映像、女の生き様、という組み合わせで印象深い作品と言えば「ライアンの娘」と「ピアノ・レッスン」が思い浮かびます。
それぞれ男が描く女と、女が描く女の違いはありますが、そういう意味では、この作品は「ピアノ・レッスン」に近いのかもしれません?そう言えば、あの作品も写真一枚で嫁に来た女性の話でした。ただ、あちらがマイケル・ナイマンの曲とともに激しさが出ていましたが、こちらはあくまで静かで抑え気味。
共通しているのは、女であるが故に様々な制約に縛られ、自分の意思で動けないもどかしさに苦悩すること。
どこまでも広くて大きな海は、自由への憧れの象徴でしょうか、、。
抗えない運命に抑圧された中で、本当の愛を知るひととき。その一瞬の輝きを胸に、その後の長い日々を生きる切なさ。
それが溢れ出すラストに、胸を締め付けられました。素晴らしい。