このレビューはネタバレを含みます
美しさを表現した作品
「波一つ無い湖の水面に写った月と山」
みたいな感じ
波一つ無いから
モチロン話の内容にも大きな波は無い
誰も死なないし、誰も殺さない
カーチェイスも爆破もない
美しい人と美しい関係を美しく見せるためにか、登場人物もほぼ女性
交わる、絡み合うシーン
特に脇に媚薬?みたいなのを塗りまさぐる
マリアンがエロイーズの脇をまさぐる
脇はアソコを模しての描写だと思うが
ここまでやって全くいやらしさはない
冒頭のシーン
静寂の中に鉛筆を走らせる音だけが響くところから始まるように
全体的に音やBGMといったものも少ない印象
にもかかわらず最後のシーンは
盛大にヴィヴァルディ
そしてエロイーズの表情
何を考え、何を想っているのか…
からのエンドロールでの歌
なんとも形容し難い感情に心を奪われ
フワフワと宙に浮いているようだった
劇場にライトが灯るまで
その地に足がつかない想いだった