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燃ゆる女の肖像のsnatchのネタバレレビュー・内容・結末

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

強き女性が三人👩👧👩🏻

フォローしている方々の高い評価が続いたので、物語り読まずに行きました。スクリーンで進行していく思いがけない三女性の魂に手を引かれ、映画は自分の素の感情のひだに入り込んできた…

あなたを見ていたい…私を見てほしい…
本当の私を知って欲しい…あなたをもっと知りたい…
マリアンヌがエロイーズに、エロイーズがマリアンヌに惹かれていくのがぐんぐん伝わってくる。そんな人を好きになる、もう好きになってしまったあの感情が…

とても考え込まれた脚本だと思いました。
女性にどう生きていくかという選択肢なんか全くなかった時代を使って、この映画には形ある男が入ってこないからこそ、女たちだけでこの純粋な愛が成立し、真っすぐに相手を愛しぬいて、日常に戻るために扉を閉じる勇気を持つ。ソフィの絵を描いた時のあの三人の強さにもたじろいだ。並んだ赤ん坊もソフィのあの子も同じように尊い…ソフィも。
だからと言って、現代では描けないから、この時代を選んだのとは違う。彼女たちの生き方、愛し方、決断が現代に生きる私とは比べものにならないくらい強いと思った。
そして、三人の女性の顔つきがまろやかに溶けてきて精神が自由になっていく姿に喜び共感する。
ラストへの演出は神話的、演劇的、映画的、意欲的!

振り向いて
…この私たちを結ぶ深い愛をしっかりと胸に刻んで生きていく…

振り向きはしない
…あのかけがえのない喜びの瞬間をあのピアノの音をそのまま永遠に大切に胸にしまって生きている…

私なら、振り向いたら駆け寄っちゃうしやっぱ振り向いちゃう😲

そして、二人はオルフェウスとエゥリデューケのように28ページの愛の誓いを永遠に携え、冥界で一緒になるのだと思う👭

ごーごーと海と草原を駆け抜けて行く大風が女たちを打ち…それに対比して屋敷の中の蝋燭が灯る画は、彼女たちを照らす光りと感触、色合い、衣ずれの緑や赤のコスチュームがもう完璧で🤩🕯の灯りのもとで描かれた時代の西洋絵画そのものです。特に台所の画が本当にいつもあたたかい、あそこに加わってみたい…🫕🃏
生活の端々で聞こえる音が聴き心地安まる。あと、あの歌詞はなんて唄っているのでしょうか…気になる…🔥
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