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レ・ミゼラブルのkkのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
3.9
レ・ミゼラブルの舞台となった街、パリ・モンフェルメイユで起こるとある事件。
観終わった後、何も考えられないほど呆然としてしまった。犯罪多発地区であるあの街で、子どもたちはどうすればまともに生きられるのだろうか?学校でしっかり勉強したって、どんなに出来た両親がいたって、街のボスたちがどうしようも無いほどのクズだったらどうすればいいんだ?市長と呼ばれるチンピラ紛いの移民、イスラム教信者で裏リーダーの前科者、マフィアと繋がり権力を振り翳す警官たちの下では、正直まともに育つなんて不可能だと思う。

子どもは無限の可能性を持って誰しもが産まれてくる。その可能性を生かすも殺すも周りの大人次第だけど、大人には子どもたちの可能性を潰す権利なんて絶対に無い。
この作品は顕著な例として子どもたちの不幸を描いているけど、決して遠い海の向こうの話ではないと思う。私たちの周りでも常に子どもたちの可能性は大人によって潰されている。現代社会の問題点を痛いほどリアルに描いた作品だった。
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