何というラスト…。震えた…。
引用されたヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼラブル』の重い一文に、堰を切ったかのように涙がこぼれた。
監督はいったい、何という強度でメッセージを訴えかけてくるのだろう。。
その凄みに、ただただ圧倒された。
中盤までは、いったい何が良心か?何が正義か?なんて考えながら観ていられた。
けれど、まるでドキュメンタリーのような生々しさと臨場感ある映像は、そのリアルさを加速していき、ハラハラが止まらず緊張感がピークを増すシーンの連続に、どうかもう止めてくれ…!と祈るような気持ちと、逃げ出したいような気持ちになりながらも、スクリーンから一瞬も目が離せなくなる。
止まらない暴力と憎しみの連鎖。
そして、もはや絶望しかないように思える衝撃のラスト。
イッサの、あの目。
その先に、果たして救いはあったのか?
答えは、解らず、ただあまりに重苦しい余韻だけが残る。