一家族の問題を綴ったお話だが、実は問題なのは家族ではなく社会であること。真面目な市民が、どんなにがんばっても十分に家族のふれあいの時間をもてないこと。この家族は本来みんなのことを考える愛すべき家族なのに、それを確認する時間がないままに、かみ合わずはじきあうようになってしまう。でも最後には、献身的に家族を支えてきたお母さんがある意味社会に対して本音で切れたことで、悪いのは家族ではない、そうさせた社会であることに気づき、絆は戻ります。どこにでもあることかもしれないけれども、寄り添う家族の大切さをいつも考え、感謝する気持ちを忘れてはならないと思いました。
最後にお父さんが、大けがをしているにも関わらず、働きにいこうとするところ、これはかれがbreadwinnerとしての責任感を本当に重く考えているところでちょっと泣けますね。必死すぎるところに、現状が見えなくなってしまうという罠があるのかもしれませんね。
