ノラネコの呑んで観るシネマ

マティアス&マキシムのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

マティアス&マキシム(2019年製作の映画)
4.3
幼なじみの男性二人が、自主映画に出演してキスしたことからお互いを意識しはじめる。
ドラン演じるマキシムはクローゼットなゲイだが、マティアスは女性の恋人もいて、今まで同性のことなど考えたこともないのに、どうしてもマキシムを目で追ってしまう。
二週間後にマキシムがオーストラリアに旅立つというタイムリミットの中で、対照的な二人の視線の違いがドラマを生む。
英語劇だった前作「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」は凡作だったが、母語に回帰した本作では、マキシムと母との複雑な関係も含めて持ち味が上手く出ている。
お互い意識すればするほど、今までの関係が変って傷つけ合ってしまうが、大人になって出会ったのと違い、子供の頃からの友情がベースにあって、そこに着地点を見出すのがユニーク。
基本的にパーティーピーポーの話で、上映時間の半分くらいはパーティーしてるんだが、周りの友人たちのキャラクターも効いている。