マティアス＆マキシムのhzkのネタバレレビュー・内容・結末

もう観てからしばらく経ってるんですけど、なかなかレビューに手を付けられなかったなぁ。良いものほど書きにくい。ボロクソ酷評レビューは速攻いけるのに。
いや〜〜〜甘美な余韻に浸れるほろ苦いチョコレートのような作品でしたな。
いつものドランらしさは薄く、しゃべりまくりの内輪ノリ感にイマイチ取っ掛かりを見つけられず正直序盤は戸惑ったけど、無駄話の無意味さはタランティーノで鍛えられてるのでそういうもんだと割り切れば後は浸るのみ。
やっぱ観たい映画は予告編見ない方が良いな。思ってたんと違うって絶対感じるもん。
分かりやすく歯をギリギリするような切なさじゃなくて、ごく普通の日常に好きな人が存在してるって話。「ドランが撮った恋愛映画」でした。恋ってこんな感じだったなと思い出させるような。強敵なライバルが登場したり病気になったりどっちか死んだりするような劇的な展開じゃなくて、好きな人がいるってこんな普通な日常なのだ。
あのラストシーンは願望説を推す。
マキシムがコンプレックスであるアザを鏡の中で消す描写があったということは、自分が願う見たいものを見れるっていうことだと思うから。
最後、マティアスが笑ってたら、っていう願いがあのラストなんじゃないかなぁ。だったらいいなぁ。