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ANIARA アニアーラのDacroのレビュー・感想・評価

ANIARA アニアーラ(2018年製作の映画)
3.7
8000人が乗った火星への移住船「アニアーラ」が、事故により針路を外れて宇宙を彷徨う話。

観終わった今、絶望感で体に力が入らない。元々が小説ということもあり、文学的な作品。好き嫌いが分かれそう。

言ってしまえば、ほぼ帰還不可能の宇宙船の中での人の過ごし方を映しているだけなんだけど、そこでの様々な人間の壊れ具合にじわじわと蝕まれていく感じがした。

人々に自然豊かな地球の風景を脳に直接投影するAI「MIMA」の存在感に圧倒される。最初はほとんどの人が興味を持たないんだけど、徐々に依存する人が増え、最終的にはカルト的存在になっていく。

かといって、MIMAがずっと主軸なわけでもなく、人はどんどん別の逃げ場を探していくわけで。その移り変わりも結構リアルだった。

アニアーラのマスコットキャラクターのデザインが、なんとも……
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