山本Q

フリー・ガイの山本Qのネタバレレビュー・内容・結末

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

やたらといい評判を聞くので見ようかと思ったら席が取れない!
ムキになって劇場のサイトに張り付いてようやくみれた。




「世界でサービスしてるオンラインゲームのカスタマーサポート担当がゲームサーバリブートできる権限あるの?」とか「サーバを止めるのに斧はいらなくね?」とか「いくらAIとはいえそこまで人間の価値観をトレースできる?」というのが的外れなツッコミで、こんな考えを頭から締め出すのが大変だった。
ゲームを模しているのではなく、自分を脇役だと思ってる人の実社会を模しているのだと何度も自分に言い聞かせる。

というようなことを置いておくと、かなり楽しい作品だった。
ものは結構普通な気はした。もっとメタ展開を狙うのかと思ったらAIに流れていってメタはなし。
ただ内容は盛りだくさん。面白ネタも隙間隙間にねじ込まれていて、程よい悪ノリもあり終始楽しかった。
個人的に印象深いのがタイカ・ワイティティ。キャスティングされててびっくりしたけど、楽しそうなこと楽しそうなこと。自身の作品じゃないからか、監督が後輩なのかとにかく自由に楽しそうにやっててこちらまで楽しくなってしまった。俳優として他の演出家に呼ばれて好き勝手やってる三谷幸喜を思い出した。
チャニング・テイタムもいきなりで責任のないただただふざける役柄で楽しそうだった。

発想は「ゲームの脇役が動き出したら面白くね?」(そうじゃないかもしれないけど)という中学生が考えそうなものだが、それをここまで遣り切れるのは素晴らしい。一生懸命考えれば何かにはなるもんだね。
若い二人はなかなか魅力的だった。ライアン・レイノルズもちゃんとモブキャラとしてハマっているのが可笑しい。
もうこのくらいじゃ映像が凄いとか思わなくなっててびっくり。映像が凄いのは当たり前になってしまった。でも今作は映像勝負じゃないし、DUKE(だったかな?)とかちゃんと面白かったから凄い。

映画館で見ると迫力満点だけど、普段フォートナイトとかグランドセフトオートとかやってる人なら同じモニターでみると変な感じになって面白いんじゃないかと思った。
山本Q

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