のっち

カブールのツバメののっちのレビュー・感想・評価

カブールのツバメ(2019年製作の映画)
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ブルカ越しに見える景色

1989年夏、タリバン政権下のアフガニスタンに暮らす二組の夫婦。画家と歴史教師、看護師と刑務官。

アフガニスタン3本目はこちら。
18フレームの淡いアニメーションには、激昂する人も諦観する人も同じ温度で映っているようだった。監督のコメントではしきりに「人間性を信じている」と述べていた。石を投げても何も感じないような壊れゆく人間性のあとには、赤の他人への憐憫、妻から夫への愛情、後悔を胸に希望にすがる人間性が垣間見えた。
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