このレビューはネタバレを含みます
とりあえず、サスペンスではない。
ヒューマンドラマって感じかなぁ…。
メインキャストがピッタリで、すごくリアルに感じながら見てしまった。
途中の借金取りの「バカだからじゃね？」みたいな言葉は、乱暴な言い方だけど間違ってはいない気がする。
この物語での妊娠出産は知識不足によるものだし、裏切られても人との縁を切ることの出来ない純粋さとか幼さとか、頼れそうな人に頼れないとか……、そういう点を突いているように思った。
ドキュメンタリーのインタビュー？で相手のことをハッキリと「好きな人」と答えたヒカリ。
「生まれても抱きたいとは思わない」と語った女性と違って、ヒカリは好きな人との子どもを大切に思っているし、本当は育てたいと思っている。
なのに子どもをなかった事にし、ヒカリの人生も自分のモノのように操作しようとする家族。
それに対して生みの親としてのヒカリを尊重し、アサトを宝物として育てている栗原夫妻の存在は苦しかった。
でも「気づいてあげられなくてごめんなさい」で、ヒカリ自身が存在を大切にされた瞬間を感じられて良かった。
栗原夫妻も全部手に入れてるわけではないし、幼稚園での出来事で悩んでしまうところの描写もあってリアルでよかった。
子どもが幸せであることを願うばかり。
エンドロール最後は蛇足かなぁ……。
