特売小説

カセットテープ・ダイアリーズの特売小説のレビュー・感想・評価

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今はなにものでもない自分はしかし他者とは違い確実になにものかになるものであり或いは既になにものかであるのだ。

と、錯覚している時分に心の支えは確かに必要、かぶれて見えるいわゆる青さ、痛さも微笑ましく眺められるんですけれども。

異国で生きる大変さ、或いはお国柄を背景に持つ家族という社会の窮屈さ、に関しては興味が持てても成長物語としては正直、ずっと同じ話を繰り返しているように見えてしまいまして。

それこそいい加減伸び切ったテープを聴かされているような気になってしまいましたよ、と。
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