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性の劇薬のkiritoのレビュー・感想・評価

性の劇薬(2020年製作の映画)
3.9
【再性】

これはただの薬じゃない。劇薬だ。

愛すべき城定監督の新作はBL映画。
そのせいか、劇場の9割が女性だった(いつもはこの監督の作品は逆なのに…)

両親の死をきっかけに自殺を図ろうとした青年は気付くと、裸で廃墟のベットにいた。しばらくすると男が現れ、「生きることを感じさせてやる」と言い彼の身体を貪り始めるのだった…

BLの絡みが全体的に多め、耐性ない人は耐えられないかもしれない(逆にいうとかなり行為がリアル。あれマジでやってるのかと思った。)

しかし、全体を通してみると、「性」を通し「生」を感じさせ、主人公が立ち直っていく。それだけでなく、これは相手の男の再生の物語でもあり、「生きる意味」を見つけ出していく。

ローションに始まり、シャワーシーン、精液、水の滴、海、と散りばめられた液体の数々…監督が意図的にいれたのだろうが、それらが効果的に演出されていた。
でも、劇薬を海に流すなwww

あとは部屋の中で桜が舞うシーンがあるのだが、花びらでかいのと不自然に舞いすぎて笑ってしまった(「進撃の巨人」の羽毛を思い出した)

2020.3.18
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