mikoyan358

パヴァロッティ 太陽のテノールのmikoyan358のレビュー・感想・評価

3.0
歌声もたっぷり挟みながら紹介する正統派のドキュメンタリーで、「歌のうまい陽気そうなイタリア人」という浅すぎる認識(笑)、あとせいぜい3大テノール競演とかトリノ五輪開会式の記憶しかない身にもパヴァロッティの生涯をはっきり学ぶことができた。もう圧巻という他ない歌声(3大テノールのシーンは本当に最高!)にとどまらず、あのボノを困らせつつも動かしてしまうような人懐っこさをはじめとした周りの誰にも愛されたその人柄、その一方で誰にも言えなかった苦悩までが証言の重なりでつまびらかにされていく。何よりもその声の衰えを含めて「生き様を歌に乗せる」という自分の人生全てを賭したような晩年の姿に心打たれ、今まで何となく聴いてきた歌声が全く違う印象を持って響いてきた。
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