しゅんまつもと

音楽のしゅんまつもとのレビュー・感想・評価

音楽(2019年製作の映画)
4.0
大学のサークル内ライブで先輩から「音作りがだめだ」「聞いてる人のことを考えろ」と言われたとき、素直に「はい」と言えなかった。自分たちが良い音だと思ってつくった音なのに、自分たちが良いと思ってつくった音楽なのになんで否定されなきゃなんだろう。とずっと思った。当て付けに次のライブで30分ずっとファズ踏んでノイズを鳴らしてサークルを辞めたのは後日談。

3人が初めて合わせて音を鳴らした瞬間。そのあとの沈黙。涙がじわぁっと出てしまった。おれはあの時の気持ちを知ってる。しかし、この作品は「音楽」を「音楽」以上に描かない。それもまた好きだ。
あと亜矢ちゃんは最高のヒロイン。良すぎる。

自分がアニメーションを見るときに気にするところは、"アニメーション"にしか出来ないことをしているか、というところ。この作品にはそれで溢れてた。
もうひとつ。ではそれが映画なのかというところ。それが自分にはあんまり感じられなかったのも事実。ちょっとゆるすぎた。