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COMPLY+-ANCE コンプライアンスのebiflyのレビュー・感想・評価

3.3
MANRIKIに続き、斎藤工作品を鑑賞。あの時は本人の話も舞台挨拶で聞けたし、できるだけ寄り添うことができたが、今回はそれもないから、より尖ってた。

わざと賛否が起こるようなステージに作品を乗せている印象。いいとか悪いとか、そういう評価を求めてないんだろうな、もともと。だから、あくまで問題提起作品としてどうか、を観た。

序曲のラップはとてもよかった。三部作の一つ目は、そもそも何がコンプラに引っかかるか、ずっとモヤモヤさせといて、最後に多分こういう意味か、とわかる。だとして、一体何なんだという気も。セリフ聞き取りにくすぎる。日本語のセリフの聞きづらさを、英語字幕で補填するという珍事。英語力そこそこあって助かった。それが狙いだとしたら、すごい成功だけど。

対して、二つ目は易しいし、コンプラってそういうことか?という別の問題が発生。平和すぎてマッチしてない感がすごい。これ自体は嫌いじゃなかったけどね。引っかかることは、少し人物が安易すぎるくらい。

斎藤工自身が特に関わった三つ目が、一番映画のメッセージとしてわかりやすかった。途中まではよかったけど、終盤はやりすぎ。滑稽なところまで持っていく意図はあったと思うけど、出演者もそういう人たちだから、コント的にしたら残るものがなくなっちゃうのでは?と思った。ま、実際あそこまでではないにせよ、あんなやりとりしてるでしょうね。イライラしてしかたなかった。アルピー平子さんは安定のキャラ。

コンプラには言いたいことがいっぱいあるけど、なぜごく少数の言葉に敏感になって制作サイドが無駄をたくさん投じるのか。水曜日のダウンタウンを見習って欲しい。テレビをつまらなくするな、と言いたい。

この意見を投じてる時点で、斎藤工さんの思惑通りってわけか。短いし、映画としての評価は低い。モノ好きは観てください。
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