事前に知っていた事件だったことに加えて、さらに少し知識を入れてから鑑賞したので、なんとかついていけた。今作だけで全体像を理解するのはちと難しく、知識というか黒人白人問題の歴史的背景にもある程度の理解が必要。
これが事実で、ほぼ脚色がないとわかると、なんと腐食した社会なのかと辟易とすると同時に、これが包み隠さず作品にできる国の自由もまた、素晴らしいと感じる。
最後の結末も陰謀論をどうしても感じてしまうが、いずれにしても、いろんな人の思惑が深く、複雑に絡まり合っていて、まさに一筋縄ではいかないとはこのことだなぁと感じる。
冒頭の事件が想定外だったことも、後々つながってきて、これがなければ、と思っていた関係者はきっと多かったことだろう。
とても面白いが、観る人を選ぶ点と、行間を読ませるというよりは不親切さが結構出ている映画なので、万人には薦められないという点において、このぐらいの評価が妥当かと。