ハナカズキ

ドリームプランのハナカズキのレビュー・感想・評価

ドリームプラン(2021年製作の映画)
3.9
テニスプレイヤーのビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を育て上げた父親の実話。

そんなにテニスを知らない私でもこの二人の名前は知っているので、おおまかな話の流れは予想がつきます。けど、この日はこんな予想できる映画を見たかった。と言うのも、前日に「ミッドサマー」を見て打ちのめされたので、安心安全設計っぽいものが見たかったのです。

ウィル・スミス演じるお父さんが、姉妹を一流のテニスプレイーヤーに育て上げるのですが、驚くべきはこのお父さん、テニスは全くの未経験。ちなみに未経験のお母さんも時には姉妹を指導します。

このご両親がもしも若い頃にテニス又は他のスポーツに打ち込んでいたら超一流のアスリートになったのでは、と思わずにはいられません。しかし、お父さんが子供の頃はまだまだ人種差別もひどかったようで、環境的にスポーツに打ち込むのは難しかったと想像されます。だからこそ、子どもに自分の夢を託したのかもしれません。

このお父さん、姉妹が産まれる前から「世界チャンピオンにするための78ページの計画書」を作っていたことにも驚きました。

簡単に言えばその計画通り実行したら娘たちがチャンピオンになったらしい。いや、現実にはそんなに物事は計画通りには進まないということはわかります。この計画が上手く行ったのは、もちろん持って生まれたテニスの才能もあったでしょうが、なんせお父さんの実行力がすごい。

映画を見る前は、子育て中の私に何か参考になることがあるかなと思いましたが、あれは真似ができない。お父さんの計画力と実行力は人並外れたていました。

しかし、まだ子供だった姉妹をどうやってテニスの練習に毎日毎日連れだして、嫌がらずに練習させ続けられたのか。映画では二人は素直に毎日暗くなるまでせっせと練習に励んでいました。計画を作るより何よりここが一番難しいと思うんです。きっと実際には「今日は遊びたい」「練習もう行きたくない」なんてことも多々あったのではないかと思うのですが、どうやって何年もの間練習を毎日続けられたのか。できればそこが知りたかった!

とは言え、お父さんの指導方法はスパルタ一辺倒ではなく、ちゃんと家族愛を感じられるものであり、それが子どもたちにもしっかり伝わっていたので、やっぱりそこがポイントなのかな。

他の姉妹もみんな優秀で、子育て本出してほしいー(笑)
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