びぎR

生きるのびぎRのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
3.0
2022/11/29に鑑賞。
『無為に日々を過ごしていた市役所の市民課長が、胃癌で余命幾ばくもないことを知り、己の「生きる」意味を市民公園の整備に注ぐ。』
イギリスでリメイク「Living」が制作公開されている(日本公開は来年)とのことだけど、今回見たのは(たぶん)偶然。私自身は「生きる」に深い意味はないと思っているのでちょっと斜に構えて観てしまった(^_^;) 余命幾ばくもないことを知って(憶測して)からの放蕩のシーンが好き。案内役の小説家の不健康な風貌がいい味を出している。踊り子やホステス、ピアニストなど盛り場の人たちも生気を失った主人公と対照的。志村喬の鬼気迫る演技は元部下の若い娘の台詞の通り「気味悪い」の印象が強い。生まれ変わるシーンでかかる偶然のハッピーバースデー♪が最大のクライマックスかな? 5か月とんで葬儀からの展開は出席者の語りで断片的に語られるのでわかりにくかった。主人公は上役や関係者に頭を下げるだけで具体的に仕事を進める姿が描写されていないのが物足りない。そして結局何も変わらないエンディングは悲しい。ソフトの問題かもしれないけど全体的に台詞が聞きづらいのが難点。
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