9月に劇場鑑賞した中で一番刺さった作品。
実話ベース。
本編では名前を変えてあるものの、韓国の金大中(キム・デ・ジュン)陣営の大統領選の行く末と、選挙参謀として活動したオム・チャンノクの関係性を描いた作品。
社会派で重めの作品かと思いきや、あの手この手で票を集める選挙戦の痛快さ、大統領に立候補するための代表選での駆け引きなど、選挙ムービーとしても見応えアリ。
特に前半は軽快で楽しい。
選挙参謀役のイ・ソンギュン目当てで観に行ったけれど、相変わらずのイケボで素敵。
そして清廉潔白でありたい政治家と、汚い手も辞さない策士でありつつ献身的に支える選挙参謀、2人の関係性にグッときた。
性格が真逆ながら慕いあっているのと、真逆だからこそともに光の中で肩を並べることは叶わず、最終的に袂を分かつことになるのが悲しい……
光と影、高低差を巧みに利用したカメラワークと映像面の演出も好みだった。
ラストの時系列が何を意味するのかは、パンフレットで史実を確認してやっと理解したのだけれど。
あまりにも切ないラストで、映画館でめちゃめちゃ泣いた。
上映している劇場が少なくて勧めづらいのが難点。
そして韓国の政治モノ、今のところ面白いのばかり観ているので他の作品も観てみたい。