このレビューはネタバレを含みます
とりあえず、ソウルフルな世界のお話ではない。
原題は、Soul。
終始ほんわかとしたノリながら、大人向けのメッセージ性の強い作品だと思う。
同じ監督の作品「カールじいさんの空飛ぶ家」「インサイド・ヘッド」の延長線上のような作品で、かろやかな熟成感がある。
目的やその道のりに縛られすぎるよりも、今この一瞬にも大事な価値観があるんじゃない?という、とてもシンプルなメッセージを投げかける。
誰だって、そう生きる事情がある。
と、あらためて考えさせてもくれる。
一人で見れる絶景もあるけど、誰かと一緒だからこそ見れる絶景もあると、かわいいエンドロールを見ながら思ったり。
トレント・レズナーとアッティカス・ロスの名コンビによる音楽も最高。
テリーの場面の、急に世界が裏返ったような無機質でイビツな雰囲気はとくに好み。
テリーは最後の最後までいい味出してました。
さすがのピクサークオリティ。
隅々まで配慮が凝らされている。
それに比べて、邦題もキャッチコピーもおそまつで、本国版に比べてつまらなく説明くさく編集された予告編、劇中の看板などの日本語フォントなどなど。
今回も相変わらず、クリエイティブに対する配慮に欠けるディズニージャパンの担当者の方々は、映画を1000回ぐらい見直したら?と思ってしまう。