執拗なまでの眼球切除！

定年まであと8日！引退したらマス釣りやるぞ！と息巻く老警部の元に、連続殺人事件の知らせが…。しかも毎回のように左目を切除され殺害されるという厄介そうな事件…😱老警部は定年までに事件を解決して最高な気分でマス釣りを始めることができるのか…？って感じのレンツィ製ジャーロ。

流石『スパズモ』のウンベルトレンツィだけあって、こちらもすんごい面白かった！アメリカの仲良しグループがスペインに貸し切りバスツアーにやってきた中で発生する連続殺人。犯人の手がかりは赤の手袋＆レインコート、そして凶器の短剣。でも、このレインコートはバスツアーの乗客全員に配ったもの。不倫カップル、娘を溺愛する親子、仲の悪い熟年夫婦、神父、レズカップル、そしてバスガイド等々、ほぼ全員が暗〜い部分を隠し持っていて怪しさ全開！

バスツアーなだけあって、バルセロナのフォトジェニックな名所を巡る観光トラベルミステリー的楽しさが最高だった。不倫カップルが主人公なんだけど、近代的な街並みの中に歴史ある建造物が混在する美しさは本作の主役といっても良いくらい。主役2人の食事ひとつとっても背後に広がるバルセロナの眺望がめちゃ綺麗だし、観光する中でカメラが主体を捕らえ　会話で数珠繋ぎのように別主体へ、さらにフェイドアウトして新しい主体が画面を支配する…といった流れるようなシークエンス等々、眺めてるだけでテンション上がる！

死を象徴する菊の花を拾った直後に画面外からフェードインする赤い手袋、赤や緑の照明によって怪しく彩られたお化け屋敷の中で赤いレインコートを纏った骸骨と何度も振り下ろされるナイフ等々、殺害演出もジャーロらしさが漂っているし、『Eyeball』＝眼球のタイトル通り、視線を意識させる演出が非常に多く取り入れられているのも面白かった。冒頭から、バスガイドのオッサンが少女の生足に視線を落としたり、ハゲジジイがパンツ見えそうな女の子をガン見したり、フラメンコ踊ってる美女のパンチラを見るためにこれまたオッサンが視線を落としたりと、変態みが素晴らしい！🤣

直接的には登場しないながらも『スパズモ』と同じくハサミを重要なアイテムとし、そのために奪われてしまった自身の一面を他者から奪うことで身体的に再現しようとする病的心理は、同時に欠落してしまった内面を補完するための試みでもあるのだろうし、奪う立場でありながら、「奪う」ことに徹していない姿勢は外面に内面が追いついていないが故の迷いなのだろうし、その不一致が何よりも病的さを物語っていて気持ち悪くてサイコーだった！

『スパズモ』ほどの特異な感じはなく、奇抜さも特にないのだけど、ジャーロと聞けばだいたいの人が想像するだろうオーソドックスなジャーロらしいジャーロで面白かった。

• #ホラー映画と怖い映画

アメリカから来た、スペインの観光ツアーバス
乗客の女性が次々と眼球くり抜かれ殺害される
赤のレインコートに赤の手袋の殺人鬼、手掛かりは眼球！

【レズカップル・不仲な夫婦・イタズラ大好きな男・孤独な神父・爺ちゃんと可愛い孫娘・不倫？訳ありカップル】

様々なカップル、キャラも違うので見ていて楽しい

スペイン観光してる気分にもなれちゃう！
お化け屋敷、城やフラメンコも見れるしスペイン素敵✨
ブルーノ・ニコライの音楽がちょーいい！！！！

あと義眼ってポロッと取れちゃうの？とびっくりしたｗ
雨が急に降って、乗客が赤のレインコートを一斉に着だしたの笑うｗ
殺人鬼と同じ赤のレインコートとかズルい〜！

ジャッロ映画が好きなら、楽しめると思う♪

• #ジャッロ
• #ウンベルト・レンツィ
• #ブルーノ・ニコライ
• #スペイン
• #70年代

バルセロナ観光中のバス・ツアー客が連続目玉ブッコ抜き殺人の犠牲になっていくというマーダーミステリー。スーパークールなテーマ曲はB・ニコライ。赤いレインコートの集団。怪し～キャラばかりで楽し〜。原題は『ガラスの迷路の中の赤い猫』サイコー。