オザキ

ザ・ハントのオザキのレビュー・感想・評価

ザ・ハント(2020年製作の映画)
3.4
狩り場へようこそ
我らがブラムハウスの新作

<あらすじを一言で>
11人の男女が目覚めるとそこは森の中。用意されていたのは多種多様な武器と1匹の豚だった…。


開始30分くらいの怒涛の展開は額縁に入れて後世に残したい。話のスピード感とそこそこグロテスクな表現が非常にマッチしていて最高の滑り出しだったと思います!✨😆

ただ個人的に、それ以降は盛り上がり所がなく下降の一途だった様に思います。この手のデスゲーム映画(『ハンガーゲーム』や『バトルロワイヤル』など)は、得てして最後に”プレーヤー vs 主催者”の構図になるのが通例です。ただ、ここまで来るとデスゲームのハラハラ感やワクワク感が薄れてしまうのも事実で、途端に失速してしまう作品が多いです。逆に言うと、ここでの切り返し次第では作品の評価が大きく左右されると言っても過言ではありません。

『ザ・ハント』において、”狩り”に至った主催者側の経緯が長々と説明されますが全く興味を持てません。政治的な話にそそられるなら別ですが、まぁ一般的に驚きもしない「ふーん、そうなんだ」程度の裏事情にガックリ来ました。むしろ、尺を取りすぎて話のテンポを圧倒的に悪くしています。これは最早好みの問題ですが、主催者の意図は「金持ちの娯楽」程度で済ませてひたすらゲームに焦点を当てる『カイジ』くらいの潔さが個人的には好きです❤️


随一のポテンシャルを誇りながらも、どうにも既視感を拭いきれず凡庸な範疇に収まってしまった作品…というのが個人的な感想です。
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