このレビューはネタバレを含みます
あれよあれよという内に主役だと思った人間が次々と死んでいく前半は、驚きがあった。スースクの最初みたいな感じが結構続くので、いつになったら死なないでずっと蓄積ある物語を持つキャラが出てくるんだ!と予想不可能な感じがよかった。
でもその先はだいぶ意味がわからなかった。
あの偽物の難民はなんだったのか?
誰があのゲームの関係者で誰が関係者じゃないのか全然わからない。
どんだけ範囲が広いのかもわからない。
なんであの太っちょは嘘をついて通じてたのか?
なんであんなに冷静にラスボスと話し合ってるのか、生死をかけた極限の状態じゃないのか?
生きるか死ぬかの理不尽なゲームを富豪層が主催して、貧困層がそれに巻き込まれて必死に生きるっていう構造はパージとかにもあるけど、今作は冒頭しか緊張感がない。
割と無敵の女性が出てきちゃって、そこからはだいぶ安心感があるし、
最初はエリアが狭い感じだったのに、車や列車でどんどん遠くへ行って、今敵に狙われてるのか?どうなの?ゲームプレイ中なの?ってわからなくなる。
と思ったら秒で敵の本拠地を制圧してるし、よくわかんなかった。
あと普通に演出の方向性として、
傷を負うことが軽く扱われてるのも気になる。
ちょいちょいただじゃ済まない傷を負ってるのにピンピン生きてるし、
自ら自死を選ぶときも、全然傷を負うことが辛そうじゃないから選んじゃうんだろうし、あまり緊張感がないなと思った。
あとアッシーナの話も全然意味がわからなかった。
ラストバトルもギャグ。結局この映画は緊張感というよりは人がポンポン死んでいくギャグ映画なんだなと思った。ただもう少しパージレベルの緊張感が欲しかった。
富裕層と貧困層の格差とか
移民の問題とかが表層的で
よくわからなかった。