ハカタ

ハロウィン THE ENDのハカタのレビュー・感想・評価

ハロウィン THE END(2022年製作の映画)
4.5
前2作にあったあのお互い絶対に●す!!!!!精神はどこへやら、ローリーも町の人間もなんならマイケルも全員疲弊しておる。疲弊がテーマの疲弊ホラーですよ。そこで描かれるのは人間の悪意、善意と狂気の揺らぎのドラマ、そして“物語”の終焉。虚しさと哀愁漂う傑作かと。

まず今作全然マイケル君が出てこない。マジで出てこない。この時点でキレる人続出かもだが冒頭のマイケルが映ってないのに幻視してしまうこの感覚がテーマを体現している。要は“物語”に振り回される人間を観客巻き込みつつ描いているのですね。そう考えると三部作で一貫したものを描いていると言える

悲劇や事件というものは映画のように終われば終わりというわけでなく人生も町も続いていく。ではそれにどう向き合うか。前半はこのドラマが中心なんだけどしかし銀熊賞監督の演出によりこれが中々見応えのあるものになっていて、狂気と善良の揺らぎを描くドラマはスリルがあって良い

平和に過ごそうと心がけている登場人物たちだが、しかし(比喩でなく)地下には邪悪なものが潜んでいて…という舞台設定も個人的にかなりツボだった。ペニーワイズと違うのは町と邪悪の相互の関係性が明確に見える事だ。

物語を作る者、広める者、恐れる者、影響される者…そういう“物語”に翻弄される人間を描いたオカルトスリラーになっていて、そうなるとラストは色んな意味でこの話を終わらせるに相応しい終わり方なのだな。まあスラッシャーを期待するとアレなんだけど、でも振り返ればこの3部作全部そういう話よね。

最初は爽快な一本から始まりどんどん陰鬱に観念的になっていき最終的にはもうメタ的に終わらせるにはこうするしかないというところにたどり着く。これはもうシン・ハロウィン劇場版ですよ。
3部作全部どうなるか分からん空気感を保っていたのが良かったね。
総評すれば人生も話も“続くということ”そのものをテーマとした続編、というスタンスに真摯さを感じたシリーズであった。
なんか…色々お疲れ!
ハカタ

ハカタ