ラーチャえだまめ

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのラーチャえだまめのレビュー・感想・評価

3.0
『マーベル史上、最も「重く」そして「暗い(色んな意味で)』




「彼の死をビジネスにしていないか」


ホント、これだけが本当に不安だった。無論マーベルスタジオが彼を讃えリスペクトしているがゆえであることは承知の上で、疑いたくはないが彼の死を“話題性の一つ”として売りにしている、そんな風にも見えてしまったんですね。だからこれはもう実際に本作をこの目で観て確かめてみるしかない、そんなわけで初日に拝見させていただいたわけなのですが…


まずはじめに先程言った発言をどうか撤回させて下さい。いやこれは言い方悪いですが「ブラックパンサー」を愛する全てのファンへ、映画的なやり口でチャドウィック・ボーズマンを優しく「お見送り」しよう、そんな作品です。それはつまり作中ではっきりと「喪に付す」瞬間が訪れるんですね。彼への愛が詰まった、とても「優しい」映画だなと感じました。


しかしそもそも前作とガラリとテイストを変え、重たくそして暗い物語にしてまで本当に「続編を作る必要があったのだろうか?」無論これまでにマーベルスタジオに尽くしてくれたチャドウィックに敬意を込めた、スタジオからのラブレターの意味でも後世に残すべき作品でだったとは思いたいが、もはや単体シリーズに収まらず他作品へバトンを繋げる責任という意味でも「どうしても続編を作らなければならない状況にした」スタジオ自身が課した呪いに、今作は苦しめられてはいないだろうか?ここまで盛り上がりに欠け、終始お通夜ムード漂うヒーロー映画は必要か?何がなんでも続編を見たい、そんな我々ファンのエゴも入ってはいないだろうか?チャドウィックへ敬意を評するのに、必ずしも選択肢は一つではないと思うますし……。



↓ブログにもあげました(ネタバレなし&ネタバレ・考察)↓
https://edamamemamade.wixsite.com/edamame-movieimpact
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