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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのliamのレビュー・感想・評価

3.9

監督は「ブラックパンサー」のライアン・クーグラー。出演は「ナイル殺人事件」のレティーシャ・ライト、「355」のルピタ・ニョンゴ、「アベンジャーズ/エンドゲーム」のダナイ・グリラ、「世界一不幸せなボクの初恋」のマーティン・フリーマンなど。

アフリカの秘境にあるワカンダ国には、平和な日々が訪れたかに思われた。だが、若き国王ティ・チャラを失ったワカンダである事件が起きる。遺(のこ)されたティ・チャラの妹シュリ(レティーシャ・ライト)、母親ラモンダ(アンジェラ・バセット)、国王親衛隊を率いる女性戦士オコエ(ダナイ・グリラ)らの前に、新たな脅威が現れる。

MCUの第30品目。チャドウィック・ボーズマンが癌で亡くなってしまった影響で、今作ではティ・チャラの葬式から始まる非常に暗いスタート。

ティ・チャラという大きな存在をどう乗り越えていくか。そこが今作の大きなポイント。ブラックパンサーというヒーローは終始不在で、妹であるシュリや母ラモンダが苦しみながらも、それぞれの意志を示していく。

今作でシュリは兄や母を失い、キルモンガーにあったことで一度は復讐に取り憑かれたブラックパンサーになってしまう。しかし最後はそれを乗り越えていくという、1作品目と似たような展開。だからこそ熱い展開になっている。

今作は強い女性の非常にクローズアップされている作品。ティ・チャラの跡を継いだ、妹シュリや、女王ラモンダ、オコエ、ナキア、そして新しく登場したリリなど、主役クラスはは全て女性。
リリはほぼアイアンマンみたいな立ち位置なので、今後そういう役割をしていくのかも。

今作のメインヴィランはネイモアで、海の帝国の王。そういえば海のキャラクターはMCUにいなかったので、そういう点でも特徴的になっている。今作だけではなく、今後も絡んできそうなヴィランなので注目していきたい。
またネイモアも自分達の国を守るために戦うという点では、シュリと同じ境遇にある。
正義対悪という単純な視点では終わらないところも今作の良いところ。

ヒーローの意志を継ぐ者達の映画。
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