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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

マーベルは背負っているものが大きすぎるなぁと感じた作品。最後のシュリVSネイモアが陸で戦っていることは、ネイモアが初めて陸に上がり弔おうとしたときの事とつながっていて、人間にもネイモアにもならずブラックパンサーとしての証としての行動を選ぶ、つまり憎しみの連鎖を断つという主題、そこに国を跨いで移動しては戻ってくることで、より国家やルーツを際立たせるプロットはなかなか面白かった。

冒頭の長回しがほぼシュリしか映ってないように兎に角被写体に寄り過ぎたカメラに象徴するように、室内劇において誰がどこにいて、何が配置されているかがわかりづらく撮られている。俯瞰の画がドーンときても結局人物のバストショットや顔のアップに戻る。にも関わらず会話劇を細かくカットを割っていたりしてよくわからない。アクションシーンのショットは最早紋切り型で、過剰なスローモーションも退屈。フラッシュバックとクロスカッティングの多さも。最初のオコエとネイモアの一戦で幾つかいいショットがあったので勿体ない。そして音楽の使い方も結構セリフと被っちゃったりしているしなかなか悩ましい。
でもこれはしょうがない。前作から引き継ぎ、更に未来への伏線も用意し、そこにハイチの政治を絡めた人間社会との軋轢、仲間同士の不和等々複雑に絡み合っているのストーリーを語らなければならない。説明しなければならないことが多すぎる。



細かいところも気になっちゃったなぁ。例えばネイモアが初めて海から上がってきたとき乾くの早すぎじゃね?とか。最後の文字から『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』を連想したし、アップの多さは『ボヘミアン・ラプソディ』、物語の為の画(ドラマに可能な限り近い)といういみで『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』を思い出したり。
点数的には2.8位。でも面白かった。
 
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