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海辺の映画館―キネマの玉手箱のKのレビュー・感想・評価

4.0
これまで以上にものすごい情報量だった。ヒントンバトルさん。中原中也。馬場毬男…マリオバーヴァ、鳥鳳介…フランソワトリュフォー、団茂…ドンシーゲル。太巻き。鯉。ピカ!…ドン!。アテレコ。タップダンス。戦争映画…国家のヤクザ映画。映画は自分事。『愛国行進曲』。無声映画。間諜と浣腸。満州の家庭料理…疙瘩湯(ガータタン)。八路軍(パーロージュン)。唱歌『故郷』。ターザン。マヌケ先生。ジョンフォード。壁の手…おならと毒ガス。川島芳子。李香蘭。フランクキャプラ。THE END。敵性言語。宮本武蔵。軍艦マーチ。小津安二郎。山中貞雄。バレエ。桜隊。INTERMISSION。「唄を忘れたカナリヤ」。夜の海に反射する光。折檻。娘子隊。掛け流し上映。白虎隊。戊辰戦争。ピアノ…C.BECHSTEIN。琉球。赤紙。露英の歌…旗の波と母の顔。髭と卑下。付和雷同。ビー玉。「演劇も弾丸だ」。18分カットされた『無法松の一生』。原爆。「観客が高みの見物じゃ世の中は何も変わりゃせんで」「映画で歴史は変えられんけど、歴史の未来は変えられるんだ」「それをハッピーエンドにするのがわいら観客じゃ」このやりとりが印象的。じゃがいもさつまいも。見えない目。『武器ウギ〈無茶坊弁慶〉』。エンドロールにまで続くナレーション。戦争を繰り返してはいけない風化させてはいけない忘れてはいけない。強いメッセージ性。「知らない」では済まされない戦争。いつの間にか引き込まれ不意に涙が流れる。監督はまだ撮りたかったと思う。出し切ったやりきったと思う部分があればいいなと願う。集大成。走馬灯。まさに玉手箱。
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