小僧

ルース・エドガーの小僧のレビュー・感想・評価

ルース・エドガー(2019年製作の映画)
3.5
ルースエドガーとは一体何者なのか。他のレビューにもあったけど感想書くのがすごく難しい話。
文武両道の優等生で両親からも学校からも期待される名前通り光(=LUCE)のような完璧な存在のルース。自分みたいな文武馬鹿からするとなんとも優秀で羨ましい…と思ったけど、周囲の期待と願望を背負って色んな苦難(生まれ環境、養子、黒人差別等…)を乗り越えてきたプレッシャーを思うと息苦しく辛い部分もある。
特に教師の型にはめる教育、両親の期待、こうあるべきだ!の押し付けは何も幸せを生まないな…と思ったり。ルース自身それが重荷で何か行動を起こしたのかもしれないし、ありのままに生きるって何なんだろうと考えてしまった。ただ親の立場を考えると愛情注いだ息子の心の内を理解してあげられないってそれも相当しんどいだろうなと思うと両親の葛藤も辛い。
周囲の"光"になってもがいてきたルース、すごく穏やかで賢い余裕な雰囲気を感じる半面、常に完璧でいないといけない苦悩とか葛藤する姿が印象深い。結局ルースの本性も彼が何をしたのかも真相はわからず、終始不穏で謎を残したのが逆に色んな解釈に繋げられて良いのかも…何だかモヤモヤしつつも考えさせられるラストだった。
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