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0線の女狼群
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『0線の女狼群』に投稿された感想・評価

mingo
3.7
去年か一昨年の新東宝祭りで観た「海豹の王」の三輪彰監督作品。誰も知らんやろ。何度かヒロイン小夜子を救いに来る正義感の強い佐伯がかなりケンカに弱くて単なる足手まといにイライラするし、売春組織にけっこうガチで弄ばれる小畑絹子が可哀想でなかなかきつい。それでも親友みちこを電車で田舎へ見送るシーンの小畑絹子の顔面が美しすぎてウッてなった。ラスト悪の親玉丹波哲郎にリベンジを果たす女狼たちの全力石投げには笑う。落とされて感電死する丹波のシーンは野村芳太郎の傑作「東京湾」を思い出した、、、B級ノワールというかCいやD級ノワール。
性の闇ビジネスに騙される形で従属する女性たちが組織の男たちに身も心も搾取されていく様子をセミドキュメンタリータッチで描いた新東宝お得意のエロ映画ながら、安っぽいセットや杜撰すぎる脚本という会社の事情に加えてそこにお客さんがこうした映画で期待する裸や暴力ではなく元々は助監督として付いた五所平之助監督を師匠と仰ぎ会社の枠を越えた助監督による組合設立(大島渚とも顔見知りだったらしい)に尽力した三輪彰監督の苦しめられる女性たちの姿をあまりにも真摯に描きすぎた演出が加わり昔飲んだわさびとショウガ入りの日本の寿司をリスペクトしたビール…日本人はわさびとショウガを一緒に食べないので「何じゃこれは」という状態になったのに近い珍味となってしまった一本。同じ新東宝出身ながら成瀬巳喜男や清水宏を敬愛しながらも巧みなテクニックで新東宝カラーとマッチした作品を連発していく石井輝男監督とは大きく差を広げてしまったと言える。

肝心のエロスは風俗ものとして見ると物足りないが、女性がリンチされたり精神的にいたぶられる様子はやけにリアルで半世紀以上たった今でも不快なのでそういう意味では監督の狙いは合っていたのかもしれない。でもそうした指針がストーリーとマッチしていないのがしんどい。それに加えて主人公である小畑絹子と知り合いになった学生(寺島達夫)が小畑を助けようとするも組織の男たちにボコボコにされる展開が何回もあるのでイライラさせられる(おまけに役者の演技が滅茶苦茶下手、叫ぶときのセリフ回しはモグライダーのともしげみたいになっていた)。

ラストはまさかの女性たちが結束して立ち上がり組織の男たちに反逆していくという展開に、いくら銃を所持しているからとはいえ男たちが呆気なく多数の女性たちに囲まれて暴行されるのにポカンとさせられるが
後年の女囚ものなどのエクスプロイテーション映画を先取りしていると言えるし男社会に対する女性たちの自立を会社のカラーに配慮しつつ誠実に表現していると思えば悪くないかも。それでもこんなところで終わるのというラストにはびっくり。

数少ない見所は性の道具に堕落しても品性を失わない小畑絹子の美しさと丹波哲郎のダンディーな悪役っぷり、ただあまりにも間抜けな死に様だったのに丹波哲郎追悼企画でチョイスするとは…もっと他に良いのあっただろうに。

それにしてもタイトルがクセがありすぎる、勢いは感じるが意味は理解できない。
3.0
〖1960年代映画:サスペンス:新東宝〗
1960年製作で、0線の女たちと、彼女らをくいものにするグレン隊の搾取ぶりをドキュメンタリー風に描いたサスペンス映画らしい⁉️

2026年1,383本目

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